毎年冷やし中華を始めるたびに、下準備の大変さに比べて食べるスピードが理不尽に早い気がして、なんか納得いかんわーと思うまでがもはや風物詩。カンナです。冷やし中華はゴマだれ派。

さて、ただいま国立劇場にて文楽公演が行われております。ここ2年、5月の文楽公演はコロナの影響を受けまくってるので、今年こそ何事もなくパーフェクトに千穐楽を迎えていただきたいものですね。
そして先週第一部の『義経千本桜』を観たのですがこれがもー最高で!
おそらく百人見たら百人が勘十郎師匠に釘付けになるでしょうし、思わず「おおっ」と声が漏れるはずです。それも1度だけやなく!
そもそも人形はおろか師匠が何度となく早替わりするので、舞台から目が離せなくなること必至です。

とはいえ楽しみ方は人それぞれでして…

私は「伏見稲荷の段」の弁慶のモフモフに心を奪われましてございまする。
メモに「弁‐ファッサファサ!モフモフ!」と殴り書きした程度に目を奪われました。どんなスタイリング剤使ってるんかしら?
歩くたびにフワフワ揺れてまして、生まれて初めて飼いたいと思いましたよ弁慶を。

あと「道行初音旅」、ええもちろん忠信と静御前のやりとりもステキなのですが床が!錣太夫と織太夫!錣×織!錣織
「意外と早くに夢叶ったー!」と一人勝手にテンション上がりましてよ!詞章に「錣」が何回か出てくるのもニクいね!

そしてやっぱ三味線がズラッと並ぶのは壮観ですな!
私は三味線弾きさんを「動タイプ」と「静タイプ」に分けてるのですが、動タイプの代表が藤蔵師匠なのでそれでお察しあれなのですが、今回の道行は静タイプ揃いで、皆さま惚れ惚れするほど腕から先以外微動だにしません。
集中力がめっちゃ伝わってくるのが宗助師匠と寛太郎さんで、もはや悟りを開いてるんやないかくらい無になってるのが清公さんと清允さんってイメージです。
でもって勝平師匠は後半むしろどんどんパワフルになっていって、「まだこっから上がる!?」と釘付けになってたら扇ノールックパスを見逃しました。最大の見せ場が…!

初めて『義経千本桜』を観た時は、人形の動きとメロディくらいしか追えてませんでした。もちろんそれで充分おもろいのが名作の名作たる所以です。
その時は2度3度見たとしても初見のインパクトを超えることはないんやろなと思てましたが、超えてくるね!なんなら演出もちょと変わったりして、おもろさの幅が広がっていく気がします。
だいたい弁慶のモフモフに気づいたんは今回が初めてですし、錣織やら静タイプ三味線ズなんて今回が最初で最後の(そしておそらく私だけの)おもろさでしょうし。
だから同じ演目何べん見ても飽きひんのでしょうねーとしみじみ感じる文楽7年めでございます。

さて、今週は第二部『競伊勢物語』を観てまいります。
こちらは逆に今回初めて観る演目で、それはそれで楽しみですねー
三味線弾きさんもフェイバリット揃いでワクワクが止まらない。皆さまにおかれましても良き文楽ライフを!